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SeeMeCNC 社のデルタ式3Dプリンタキット
RostockMAX V2
組立記
RostockMAX V2 assembly

issued: 2014 / 11 / 24

RELATED CONTENTS
at.Fab launch

RostockMAX V2 を組み立てるの記

ほぼ組立が終わったRostockMAX V2

先日、米国のSeeMeCNC社のデルタ式3Dプリンタ、RostockMAX V2を取り寄せて組み立てましたので、情報共有のため顛末を記しておきます。

工房スペース [at.Fab] を立ち上げるにあたり、デルタ式3Dプリンタの導入を検討してきました。
国内には genkei 社の trino があり、デザインがすぐれ非常に魅力的だったのですが、老舗?米国 SeeMeCNC社のRostockMAXを組み立てることにしました。


2014/10/01

SeeMeCNC 社のWebサイトからRostockMAX V2を発注。完成品 (Orion Delta) もあるので、組み立てに喜びを見いだせなかったり、自信のない方は完成品を買うという選択肢もあります。
ただ、このページをご覧になっているということはそれなりのモチベーションのある方々だと思いますので、ここはひとつキットの組み立てにチャレンジしましょう。基本的にビス止めと配線作業の連続です。

2014/10/09

関税が10,200円かかりましたが、キットが梱包された段ボールが到着しました。

2014/10/10

翌日からの組み立て作業に備え、針葉樹合板と板材で作業デスクを製作。材料費5,000円弱、準備や後片付けを含めて組立時間90分ほど。

この作業台の作り方はこちらを参考にしてください。部材のサイズや作業台のサイズは異なりますが、構成は同じです。

翌日からの作業に備え、あらかじめ組立マニュアルを通して読む。これはかなり時間がかかって面倒な作業ですが強くオススメします。先に組立ての流れがわかっていないと行き当たりばったりでは今何のための作業をしているのかわからず、失敗のもとです。
また、マニュアル片手に組立て始めてからもなぜか倒置法で大事なことを長文の最後に書いてあったりするので、センテンスもすべて読んでから取りかかった方がよいでしょう。

例)「先ほど皿ねじを取付けたパネルを取り付けます。ねじの頭が出ている側が内側になるように。」みたいな記述。
おそらく日本語のマニュアルでは、「ビスの頭が出ている側が内側になるようにこのパネルを取り付けます。」と記述するのではないでしょうか。

組立をはじめる前に用意しておきたいもの。
■工具類
プライヤー各種
モンキーレンチ
ヒートガン
かしめ工具
インチ系六角レンチ(小刻みに対応しているもの)
精密ドライバ

■素材類
耐熱ゴムボンド(Shinetsu):マルツ
カプトンテープ(耐熱温度が260℃より高いもの):マルツ
熱収縮チューブ(細い):未購入のまま
コネクタセット(オス、メス、コンタクト):未購入のまま
裸圧着スリーブ(絶縁体付きは260℃くらいの耐熱でないとだめ):ニチフ、サイズ:
ワックスコーティングされたストリング

■ワイヤー太さ対応
18ga → 0.75sq
22ga → 0.3sq
26ga → 0.12sq

配線に使う線の太さは負荷を担う上で重要ですので、マニュアルに記載の太さによく注意してください。
私はヒートベッドの電源線が負荷に耐えられず被覆が溶けてしまうトラブルに見舞われました。


2014/10/11

この日は午後スタッフを務めるFabLab関内に出かける用事があり、午前中足りないパーツ、工具などを買いに秋葉原へ。
夜、FabLabから戻り、この三連休である程度の片をつけるつもりで作業開始。まずはベース組立の前にホットエンド周りに抵抗、サーミスタを取り付ける作業。

今回(2014年10月はじめ)の注文では Rev.7 の Heat bed が到着しました。結構頻繁に仕様やディテールがアップデートされているようで、マニュアルも網羅しきれていない部分も多いようです。少しくらいの違いはあまり気にしないでどんどん組み立てていきましょう。

結果的に足りなかったもの(Missing Parts)
・Heat bedにつなぐ緑白ワイヤ
・RAMBOをのせる際に固定に使うボルトナット

2014/10/12

以下、作業時のノートから
・ベースの形がマニュアルと異なっている
・上蓋にインサートするTナット:6 → 4個に
・Heatbedにつなぐ緑白のワイヤーがなかったので、赤黒26gaを使用→後に長さが足りないことに
・RAMBO 白ケーブル二本がツイストされているが…
・取付はひとつだけなのにLEDと抵抗のセットが二つ入っていた。
・赤黒ワイヤ、小分けはなく、まとめられている。
・4色コンダクタワイヤ、18ga、22ga の違いに注意(数字が大きくなるほど細くなる)
・タワー中心に通すラインは4本+2本の計6本x2セット、ストッパ用信号線x3
・キャリッジは裏表があるので注意
・工具:3/8 六角レンチ要
・レンチx2:必ず必要でもない。モンキーでも可

2014/10/13

・エンドスイッチの取付はスイッチをいったん外した方がやりやすい。
・どこかで電源線を余分にカットした→ヒートベッド周りか!
・足りない分をケアしてボーデンチューブ内で接続(ハンダ+カプトンテープ)

2014/10/16

朝一番で裸圧着スリーブを買いに大井町へ

・ホットエンドのボルトは取り付け作業前にいったん緩めておいた方がよい。ハンダ付けしてしまった後だと緩めるのが大変。
・トップのサイドプレート、ビス打面に注意。皿ビスの頭が内側に来るように(あとでこの出っ張りを利用してアクリル板を固定する)はめ込みはマニュアルに書いてあるほど堅くなかった。
・LCDパネル下地、左右注意
・配線はすべて内部を通すように注意
・配線を切り落とすのはコネクタをつける前の方が良さそう。chap18
・パワーユニットは全部コネクタがついているが、あうのがないので、はじめまで戻って電源コネクタづくりのやり直し—4本ずつまとまったケーブルからとるのが使い勝手がよい。
・スペードラグのかしめ方
・電源コネクタ用に精密ドライバー(-)が必要
・RAMBOボードの本体ベースへのマウントが難しい。上部を先に突っ込んでから下部を押し入れる
・RAMBO用のファンの電源をハンダ付けするよりも基板付けタイプのコネクタをつけた方がよさそう
・上部バーティカルサポートの皿ネジ、裏表逆に取り付けてしまっていた(バーティカルサポートを取り付ける際、裏表を間違えていた)。
・バーティカルサポートなどタップ切りが必要な箇所は取付前に済ましておいた方がよい
・Mac版のドライバなどを使用する場合は、slic3rのバージョンに注意。古いものはうまくスライスできない。
・Repetier Host のインターフェイス、スクロールできるので注意。
・Z軸のキャリブレーション、手順をあらかじめ理解した上で進めた方がよい。調整するのはキャリッジ上部に取り付けた皿ビス。Gcodeを直接入力してZ軸高さ5mmの位置まで姿勢制御、の後UIから高さを細かく調整。0の際は敷いた紙をきちんとグラブできていた方がよい。
・slic3rの使い方に注意。積層厚さやラフトの要/不要、充填率など設定ごとに名前をつけて保存。
・プリント時のデフォルト設定温度の変更時にslic3r側のGcodeの初期値がオーバーライドされるのでエスケープしておく必要あり。
・ベッド作成にはやはりケープが適している。

2014/11/22

Rostock MAX v2 のヒートベッドに使用する電源線で大事なことがわかりました。

今週、ヒートベッドのプレヒートをしようとすると、つまりヒートベッドに通電しようとするとプリンタの電源が落ちる、という現象が発生し、いろいろと原因を探っていたらヒートベッドの電源線 (26ga) の被覆が溶けてしまい、ショートしていることがわかりました。
原因が特定できたところで改めて配線し直した (22ga) のですが、数日でまたショート。今度もやはり電源線の被覆が溶けてしまっていました。ユーザーの方々と情報交換する中で、電線が負荷に耐えられていないのでもっと太くした方がよい、というアドバイスをいただき、取り急ぎ太さを獲得するために 22ga をダブルで配線したところです。
これから組立てるみなさんも電源線の負荷には気をつけてください。ひとまずREV7のヒートベッドに関して、22ga より細い電線はシングルで使わない方がよさそうです。

※マニュアルを改めて確認したところでは、18gaを使うようにとなっています。組立時に各電線の割当がよくわかっていなかったので、18ga を使わずに配線してしまっていたものかもしれません。

2017/6/22 消耗品とその手配先について

抵抗は以前のUK製のもの (一番下の1本) が廃盤、チェコ製のものに入れ替わったようです。取り付け時は2本を1セットとして扱います。

ヒーター代わりの抵抗 6.8Ω 3W:RSコンポーネンツ
サーミスタ 100kΩ:RSコンポーネンツ
チップヒューズ 5A:チップワンストップ
ホットエンド:SeeMeCNC